開催報告: ひらめき☆ときめきサイエンス2018「ダンボールで島と滝をつみあげよう!~さわってわかる高精細3D情報~」
Posted by yuichi hayakawa on 8/18/2018 with No comments
夏の厳しい暑さが少しやわらいだ8月下旬,「ひらめき☆ときめきサイエンス」のプログラムとして,ダンボールを使った3次元高精細地形情報の工作ワークショップを実施しました。
「高精細地形情報」というのは,最近流行のドローン(小型無人航空機:UASもしくはUAV)や,レーザ測量などの手法により得られる,これまでにない細密さをもつ3次元データです。本プロジェクトでは,地球科学や自然地理学の関連分野で,その先進的な手法を用いた現地計測,およびデータ解析から成果表現までを,一連の流れとして研究しています。本ワークショップにおいても,データの現地計測の場面紹介から,調査機器を見て触る機会も設けつつ,実際に小型のドローンを室内で飛行させるといった経験もしてもらい,その上で,異なる時期に得られた3次元データの特徴を生かして,海岸侵食が急速に進行している雀島(千葉県いすみ市)の計測に基づく2時期のモデルをダンボールで作成することにしました。
午前にはまず,研究目的や手法とその結果などについての解説を行い,続けて調査機材(レーザスキャナや小型〜大型のドローン,さらに印刷中の3Dプリンタ)の見学やタッチ&トライで,データ取得の流れを体験してもらいました。さらに昼休みにはトイドローン(小型軽量で衝突しても安全なドローン)を受講生に実際に操縦してもらいました。こうして徐々に受講生のヴォルテージが上がってきました。
午後,いよいよダンボールを用いた工作の開始です。まずは3Dモデルのスライス画像がプリントされた紙を,ダンボールにスプレーのりで貼り付けていきました。そして長い道のりだったのが,紙上のスライス画像に沿って,ダンボールごと切り抜いていく作業です。受講生は各種のカッターやハサミを駆使してダンボールの切り抜きに挑みましたが,なかなか苦心していた様子でした。
しかし,徐々に終盤に近づき切り抜かれたパーツが揃ってきて,仮組みで重ね合わせて積み上げの完成予想を行うと,ゴールが見えて一気に気力を取り戻した雰囲気になりました。最後に,切り抜いたパーツの裏面にひとつひとつスプレーのりをふきかけ,丁寧に位置を合わせて重ねていくと,島の巨大なダンボールモデルが二つ完成しました。
この二つは,2年の間隔をあけて計測されたデータに基づくものであり,波による侵食や落石等によって形の変わった二つのモデルを見て,触って,どこがどう変化したか,またそれはなぜか,といったことを議論しました。最後に一人ずつ修了証を配布し,完成したダンボールモデルとともに集合写真を撮影して,本ワークショップは無事に終了しました。
「高精細地形情報」というのは,最近流行のドローン(小型無人航空機:UASもしくはUAV)や,レーザ測量などの手法により得られる,これまでにない細密さをもつ3次元データです。本プロジェクトでは,地球科学や自然地理学の関連分野で,その先進的な手法を用いた現地計測,およびデータ解析から成果表現までを,一連の流れとして研究しています。本ワークショップにおいても,データの現地計測の場面紹介から,調査機器を見て触る機会も設けつつ,実際に小型のドローンを室内で飛行させるといった経験もしてもらい,その上で,異なる時期に得られた3次元データの特徴を生かして,海岸侵食が急速に進行している雀島(千葉県いすみ市)の計測に基づく2時期のモデルをダンボールで作成することにしました。
午前にはまず,研究目的や手法とその結果などについての解説を行い,続けて調査機材(レーザスキャナや小型〜大型のドローン,さらに印刷中の3Dプリンタ)の見学やタッチ&トライで,データ取得の流れを体験してもらいました。さらに昼休みにはトイドローン(小型軽量で衝突しても安全なドローン)を受講生に実際に操縦してもらいました。こうして徐々に受講生のヴォルテージが上がってきました。
座学が始まります。
机の上に積まれたダンボールが,この後どうなるのでしょうか・・・?
机の上に積まれたダンボールが,この後どうなるのでしょうか・・・?
測量機材や3Dプリントされたものの説明を受け,触ってみます。
昼休み,トイドローンをひとりひとり操縦してみます。
午後,いよいよダンボールを用いた工作の開始です。まずは3Dモデルのスライス画像がプリントされた紙を,ダンボールにスプレーのりで貼り付けていきました。そして長い道のりだったのが,紙上のスライス画像に沿って,ダンボールごと切り抜いていく作業です。受講生は各種のカッターやハサミを駆使してダンボールの切り抜きに挑みましたが,なかなか苦心していた様子でした。
ダンボール切り抜きに真剣に取り組む受講生。
みんなで作業。
しかし,徐々に終盤に近づき切り抜かれたパーツが揃ってきて,仮組みで重ね合わせて積み上げの完成予想を行うと,ゴールが見えて一気に気力を取り戻した雰囲気になりました。最後に,切り抜いたパーツの裏面にひとつひとつスプレーのりをふきかけ,丁寧に位置を合わせて重ねていくと,島の巨大なダンボールモデルが二つ完成しました。
少しずつパーツが出来上がってきました。
パーツを順に並べてみます。
仮組みしてみます。でかい!
パーツごとにスプレーのりを吹きかけます。
ダンボールモデル完成!
左は2016年,右は2014年の計測データに基づくもので,違いを見て触って確かめます。
集合写真。作成した雀島のダンボールつみあげモデル(“しまつみ”)とともに。
今後も同様なワークショップを,継続的に開催していきたく思います。ちなみに今回,日光・華厳滝のダンボールモデルについては,自宅学習用にキットとして持ち帰ってもらいました。こうした制作キットも今後各種作成し,配布することも計画しています。
もし,本ワークショップに関してご質問,ご要望等がありましたら,topography <アットマーク> csis.u-tokyo.ac.jpまでお問い合わせください。
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